2017年08月22日

危険物乙4 類題36 指定数量の倍数計算について

【問】特殊引火物100ℓとアルコール類200ℓ、第1石油類(非水溶性)を300ℓ貯蔵している製造所がある。この製造所は指定数量の何倍の量を貯蔵しているか。


①2.0倍
②2.5倍
③3.0倍
④3.5倍
⑤4.0倍








【正解】⑤




【解説】
この問題は複数種類の危険物を貯蔵している施設における指定数量の倍数計算に関する問題です。危険物乙4の試験における計算問題としては頻出の問題となりますので、しっかり押さえておいてください。


計算の仕方としては複数のものがある場合、それぞれの指定数量に対する倍数を計算し、それを足してあげることで算出できます。


また、指定数量に対する倍率ですので、指定数量がしっかり覚えられていなければ計算することができませんので、指定数量については必ず覚えておいてください。


今回出題のものの指定数量はそれぞれ以下の通りとなります。


特殊引火物:50ℓ
アルコール類:400ℓ
第1石油類(非水溶性):200ℓ


そのため、


特殊引火物:100ℓ÷50ℓ=2
アルコール類:200ℓ÷400ℓ=0.5
第1石油類(非水溶性):300ℓ÷200ℓ=1.5


となり、全体の指定数量の倍数は


2+0.5+1.5=4.0


となるため、正解は⑤となります。


基本的に把握していただきたいのは上記の通りなのですが、ここで少し余談として、何故そもそも指定数量の異なるものの倍数を足し合わせたら全体の指定数量の倍数になるのか。といった質問を以前頂いたため、その時の説明をこちらに記載させていただきます。


上記の説明でしっくりきていない方はこちらも確認いただければと思います。


そもそもここでしっくりこないと感じている方は、指定数量とは何なのか、というところを今一度突き詰める必要があります。


指定数量の定義についての話となりますが、これは異なるものを比べるために作られたのが指定数量という基準です。



すごくざっくり言うと、その昔の誰か偉い人が、特殊引火物とアルコール類を比べた際に、『特殊引火物の方がアルコールより8倍危険だ!』としたわけです。



もちろん引火点や発火点、親水性、毒性等色々な性質が関連するため、数値で8倍と示すことはできませんが、偉い人が特殊引火物とアルコール類という分類をし、前者の方が8倍危険だと決めたわけです。



これが、指定数量というものな訳です。



そして、そう決められたのだとすると、逆に言えば『アルコール類が80ℓあれば特殊引火物10ℓと同等の危険性である。』と言えますよね。



これでも感覚的にしっくりこないのは、単位がないから分かりにくいところにあるかも知れません。



そこで、例えば



危険物の貯蔵量[ℓ]÷指定数量[ℓ]=[危険]



という単位を定義してしまいます。



そして10[危険]あればそこそこ危ないので製造所では定期点検が必要となり、100[危険]で割と危ないので危険物施設保安員の選任が、3,000[危険]ではかなり危ないので危険物保安統括管理者の選任が必要になるわけです。



そしてこの定義に当てはめると、



特殊引火物500ℓの場合、



特殊引火物500÷50ℓ=10[危険]



ですので定期点検が必要となり、



アルコール類4,000ℓの場合、



アルコール類4,000÷400ℓ=10[危険]



ですので、これもまた同様に定期点検が必要となります。



つまり特殊引火物500ℓとアルコール類4,000ℓが同等である訳です。



これは繰り返しになりますが、



危険物の所有量[ℓ]÷指定数量[ℓ]=[危険]



と定義して、偉い人が『特殊引火物の方がアルコールより8倍危険だ!』と決めたからこうなっている訳です。



ではここで、特殊引火物250ℓとアルコール類2,000ℓを持っている製造所は定期点検が必要か?と問われた場合、当然5+5で必要だというのは直感的にも理解できるところじゃないでしょうか。



最後に繰り返しになりますが、



危険物の所有量[ℓ]÷指定数量[ℓ]=[危険]



と定義して、[危険]という単位を設定することで、異なる性質の特殊引火物とアルコール類を比較できるようにした訳です。



上記の具体例で、指定数量は比較するために与えられた数字なんだ。だからその倍数は同様に扱うことができるのだ。というところが感覚的に理解いただければ幸いです。


posted by yuth at 18:19| Comment(0) | 過去問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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